久しぶりに、クリーニングの事について。
先日、宅急便で、オフホワイトのスーツ上下が届いた。
あちこちに、黄色く酸化したシミが多数見受けられる。
しみ抜きは、油性分を取り除いてから、水性処理をする。
それでも落ちないので、酸素系漂白へと進む。
酸素系漂白には、ワイドハイター系の過酸化水素を使用する。
もちろん、市販の濃度の10倍の35%過酸化水素を使用するので、たいへん注意しながら漂白するのだが・・・
今回は、色がオフホワイトだったので、約5倍希釈の過酸化水素を用いた。
それを、シミの所に塗って、50度くらいの蒸気をかけながらしみ抜き作業をする。
1回で取れないので、何回何回も繰り返して、漂白の作業を続ける。
そうすると、だんだん黄色が薄くなってきて、あまり目立たなくなってきた。
この作業をシミの一点一点続けるので、結構時間がかかるが、お客様にとってたいへん思い出ある洋服ということなので、より一層頑張った。
頑張るということは、何回も何回もあきらめないで、漂白という単純な作業を繰り返すことかもしれない。
仕上がった洋服を見て、お客様の顔が、笑顔で一杯になること想い描きながら、これからもしみ抜きをし続ける事であろう。
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福島県会津盆地のど真ん中(会津坂下町)かざまクリーニング勤務。
2015年11月と2016年3月、衣類の染み抜き・収納法に関して、FTVみんなのニュースにテレビ出演。衣類の日焼けや脱色の色修正に取り組んでいる。
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