「どうしても大切な洋服だから、この茶黄色い染み落ちませんか?
素材は、わかりませんが、既製品でなく、作ってもらった洋服なんです。」
素材は、わかりませんが、既製品でなく、作ってもらった洋服なんです。」
店頭で見た瞬間、これは手強そうな染みかなっと、勝手に頭の思考回路が判断してしまう。
それと同時に、何故か、染みが取れて綺麗になった様子もイメージしてしまう。
矛盾することであるが、次の瞬間には、染みが綺麗になったイメージだけを思い浮かべて染み抜きをしている。
染みの部分に漂白剤を塗って、すぐに染みが綺麗になるわけではない。
というのも、そんな強力な漂白剤だったら、染みどころか地色も抜けて、染み抜き剤を塗った部分が真っ白くなってしまうであろう。
つまり、地色を抜かないで染みだけ綺麗にするということは、弱い漂白剤を何度も何度も繰り返して染み抜きすることである。
それも、漂白反応を早めるために、蒸気で熱をかけたり、アルカリ性を強めたり・・・
様々な作業過程を経て、やっと染みを抜くことが出来る。
染みが綺麗になってお客さまにたいへん喜んで頂けるが、一番喜んでいるのは、染みと格闘し勝利した私かも・・・
ネットde宅配クリーニング http://www.netde-cleaning.com
The following two tabs change content below.
福島県会津盆地のど真ん中(会津坂下町)かざまクリーニング勤務。
2015年11月と2016年3月、衣類の染み抜き・収納法に関して、FTVみんなのニュースにテレビ出演。衣類の日焼けや脱色の色修正に取り組んでいる。
最新記事 by 風間 一晃 (全て見る)
- 『神さまってなに?』森達也著 - 2024年11月20日
- 『同志少女よ敵を撃て』逢坂冬馬著 - 2024年11月17日
- 『いえ』小野寺史宜著 - 2024年11月6日