友人いわく「交通事故を起こしてしまって・・!」というので「えっ!、人身事故なの!?」ときくと、「いやっ、人身でも罰金でも無かったんだが・・」と変な言い方をします。
「商店街を徐行運転していたら、若い母親が、自転車の前後に子供を二人乗せて走ってきたんだよ、その自転車がハンドルを切り損ねて俺の車にぶつかってから転んだわけでっ!」といいます。
「子供は泣き叫ぶし、ひざを打った母親も騒ぐために人だかりが出来て・・!」というから「そりゃー大変だったねぇ」とその場の雰囲気が判るような気がします。
「少しして子供が泣き止んだら、親子共に怪我は無いようだし、警察官や救急車を呼ぶと面倒だから『怪我が無くて良かったですねぇ』とお世辞まで言って別れたんだよっ」というのです。
人身事故をすれば、運転側の責任が不利になるのは常識ですから「親子が怪我でもしていれば、警察に行って面倒なことになるわけだから、不幸中の幸いで助かったねぇ・・!」と私も思ったのです。
すると、「それが、自転車がぶつかった時に俺の車に傷が付いて、修理に三日もかかって代車が要る上に修繕費も馬鹿にならなかった・・」となるわけで、不況の最中に予算外の出費です。
「自転車で車に傷が付いたことは最初から分かってはいたが『人身事故で警察沙汰になるよりは安い!』と考えたために相手には車の傷のことを言いそびれて・・」となります。
「それでねっ、良く考えたら、あの親子は三人乗りだったわけで『三人乗りは違反かも?』と考えたら、もう一つ『母親は、携帯でメールを打ちながら運転していた』ことを思い出したんだ!」といいます。
「車を運転しながら携帯電話をかければ違反なのに、自転車なら三人乗りのうえに携帯メールでわき見運転をして、ハンドルを切りそこなっても違反にならないのは許せないでしょう!」というのです。
「保険を使わないから小遣いも減った!」という友人に「明日は、我が身かもしれない・・」と私です。
注、自動車保険は、無事故を続けていれば毎年、保険料が安くなっていくのですが、事故で保険を適用すれば翌年から料率が上がって高額になりますので、少々の事故なら保険を使いたくないのが本心なのです。
何とも難しい展開になり、興味を持った私が「携帯電話でメールをしながら三人乗りの自転車を運転するのは違反でしょうか?」と警察に電話をしました。それで、警察の見解はどうだったと思いますか?。
サイクリング用の何人も乗れる自転車は公道は走れず、通常の自転車は一台に一人しか乗れませんが、自転車に補助の椅子を設置してあれば、幼児に限って一人は乗せることができるそうです。
ですから、自転車の前と後ろに補助椅子をセットしてあっても、二人の子供を一緒に乗せて3人乗りになるのは間違いなく交通違反です。背中にもう一人おんぶして4人乗りもいるから危険ですよねぇ。
次に、自転車に乗りながら携帯電話やメールをしている場合ですが、これは、自動車と違って、「好ましくない!」ていどの解釈であり、三人乗りと同じに罰則が無いのですから始末が悪い。
上記の友人の事故の場合、三人乗りの上に携帯でメールですから、本来から言えば『誠に持って好ましくない事態!』ではありますが罰則を与えるのは難しいようです。
それで、もし、友人が交通事故として扱い『車の破損事故』として警察に届けたらどうなったでしょう。一番の問題点は、通常の自転車は対物保険に入っていないのですから始末が悪い。
多分、相手には知恵者の応援が付いて「子供は、あの日に頭を打ってから馬鹿になった!」とか「私のヒザも痛さの限界で・・!」と『人身事故扱い』になって点数が減り罰金を払う事態になるような・・(-_-
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運転免許の不要な自転車でも、酩酊状態などで乗ると処罰の対象になる場合があるそうです。
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