タイトルなし

マジックと言えば、セロを連想してしまう。

飲食店のメニューの写真に蛇口を取り付け、そこからジュースを出してみたり、窓ガラスを突き破って手を入れて物を取ってもガラスは元通りのままであったり・・・

現在のマジックは、観客も不思議な世界に入ってしまったような印象を受ける。
そのようなマジックにはほど遠いかもしれないが、私に出来るマジックは、染みを消すという事である。

ちょうど良い具合にマジックの染みのついたズボンが入荷した。


マジックの染みに染み抜き剤をつけ、下に敷いたタオルにマジックの成分を押し出す作業を順次繰り返す。

セロのマジックのように華やかさもなく単純な作業であるが、染み抜き剤をつけてあっという間に染みが消えるという事はあり得ない。

なぜなら、そんな強い染み抜き剤だったら、地色も抜ける可能性も高いし、まして生地自体がぼろぼろになる可能性もある。

なので、生地に影響を与えず、地色も抜ける可能性の低い染み抜き剤を使用しているのである。
しかしながら、このような染み抜き剤でも、地色が抜ける事もある。

今回のように、何度も何度も染み抜き剤を使い熱をかけることにより、マジックは綺麗に落ちたのだが、さすがの生地の色も少々薄くなってしまった。


今回は、色素回復剤を使いだいぶ良くなったので色かけは行わなかった。


やはり、セロにはかないそうもないが、地道に努力すればセロ弾きのゴーシュのようにはなることが出来るかもしれない。
   
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福島県会津盆地のど真ん中(会津坂下町)かざまクリーニング勤務。 2015年11月と2016年3月、衣類の染み抜き・収納法に関して、FTVみんなのニュースにテレビ出演。衣類の日焼けや脱色の色修正に取り組んでいる。
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