「 色修正 」一覧

「音楽を演奏するのは楽しい？」とマリは質問する。 「うん。音楽を演奏するのは、空を飛ぶことの次に楽しい」 「空を飛んだことはあるの？」 ...

「将軍、真面目に、戦いをしてください。」 「俺はいつだって真面目だぞ、趙光」 「三百騎で突っこんでいかれた時は、この人は馬鹿かもしれない...

練兵場に台も運ばれ、椰子が載せられた。 礼は無造作に、腕を振った。 飛刀が、椰子の実を二つにし、礼の手もとに戻ってきた。 「なるほど。...

椅子に腰を降ろし、呼延凌の分まで水を運ばせると、史進は懐から小さな革の袋を出した。 袋は二つあり、真新しい方の紐を解いた。 甘蔗糖だった...

祖父の盲た眼に、なにが見えていたのだろうということを、よく考えるようになった。 商いは信用だと言い続けながら、ほんとうに見えていたのは、人...

「うまいなあ」 言葉と一緒に、涙が数滴こぼれだした。 それも構わず、宣凱は二つ目の饅頭に手をのばした。 「舌を火傷したんじゃないの、宣...

この砂漠で人が生きていられるのは、山脈に雪が降るからだ、と韓成は思っていた。 川は、たとえ砂の中に消えても、どこかで湧き水として再び現れる...

宣凱の話を聞いていて、呼延凌にはわかったことがひとつあった。 呉用にとっての梁山泊とはなにか、ということである。 西域から西遼、西夏、秦...

「なあ、王貴。ひとつひとつ、やっていくしかないのだ。 おまえたち若い者は、すぐに大きなことを考える。 しかし商いは、小さなものを一つ一つ...

「もう、梁山泊を出ろ。 岳飛が領内にいることはわかっていて、いつまでも放置しておくというわけにもいかん」 「敵だったのですね、楊令殿と俺...